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今に限ったことでなく、昔から最も募集数が多いのが、営業職です。現在は、営業職の求人が、ますます増えています。
なぜ、企業は、営業マンの採用に力を入れているのでしょうか?
インターネットを利用して商品を売れば、営業マンの数は少なくてすむだと計画したり、システム化が営業効率を上げ、少人数でも大丈夫だろうと、営業職の採用に対する意識が低くなっていた時代もありました。リストラ対象の職種にあげていた企業もあったでしょう。しかし、ここきてますます営業マンの採用を増やすのは、なぜでしょうか。
その理由の一つに、企業側が、「マンパワーによる差別化を行なう。」ことの重要性を再認識したということがあげられます。他社との商品的優位性を一時的に築けたとしても、対等する商品が直ぐにでてきます。商品力は、必ずしも長期的な優位性をもたらしません。いっぽう、営業マンの場合は、一朝一夕に、成長させることは無理です。どんなに、がんばって、営業マンを成長させようとしても、何年もかかってしまいます。あるいは、教える上司や同僚といった職場環境も絡んできますから、個人だけの教育ではなく、職場全体の教育も必要です。優秀な人材をかかえていることは、企業にとって、長期間の競争優位性を保つことになります。このように、営業マンの重要性を、企業が再認識したからです。本格的な営業マンの獲得合戦が始まりました。予算が減少する中で、更に、他社への予算が配分される。このような悪い状況に陥るのは、営業力が他社の営業力に負けることが原因です。ましてや、優秀な営業マンが、競合に引き抜かれでもしたら大変です。現在も、同業他社への転職を制限する企業がありますが、今後は、ますます増えるのではないでしょうか。ちなみに、ライバル会社への転職を制限する契約は、「職業選択の自由」により、無効であります。
もう一つの理由に、営業マンのモチベーションアップがあります。営業マンがやる気になる要素のひとつに、「後輩がはいってくる。自分が、その手本にならなければ・・・。」ということがあげられます。単純に、新しい人が増えるだけで、既存の営業マン全てがやる気を起すきっかけをつくるということです。
更に、どのような営業マンが、求められているのでしょうか?
商品別の営業体制から、クライアント別の営業体制にシフトしている企業が増加しています。営業マンのアカウント制です。このことは、「商品力に頼るよりも、営業マンのマンパワーを頼る」ことを表しています。商品を売ることよりも、クライアントのニーズに対応した商品をタイムリーに供給する。そこが、ビジネスの成功する鍵となっています。
CS(カスタマー・サティスファクション)時代、営業マンに重要なものは、クライアントとの信頼関係です。営業マンにとって、人脈が財産とは、よく言われますが、「担当した企業の全員と親しくつきあう」ことです。人脈は、更なる人脈を生みます。
企業の中でも、優秀な営業マンは、部門間で取り合いになっています。部門別制度を導入する企業が増えています。また、採用窓口が、部門で違う企業も増えてきています。できることなら、会社の選択と同時に部門の選択が、必要な時代になってきました。
ところで、営業マン以外の職種では、どのような職が有望株でしょうか?
今の世の中で、どんなスキル・キャリアあるいは資格を身に付けていれば、就職に有利なのでしょうか。
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