ここでの"粋"は、
江戸時代の、「宵越しの金は持たないぜ・・・」といわれるような "粋"と、少し意味が違っています。
辞書によれば、
"粋"とは、"気持や身なりがさっぱりと垢抜けしていて、
しかも色気をもっていること"
ここでの粋とは、『余裕』(capability)に近い言葉です。
例えば、本来300Km/h以上のスピードで走行が可能なポテンシャルを持っているスポーツカーで、法定速度を守って走行している姿、数分の1の力量で走る"余裕"の姿は、正に"粋"といえるのではないでしょうか。逆に、軽自動車で、100Km/hで走行している姿は、"粋"でないと感じるでしょう。
面接でも『粋』を人事マンに伝えられるかどうかです。
例えば、「あなたは、インターネットについて、詳しいようですね?」と質問され、自分が持てる全てのインタネット知識を総動員して、話をしたとしましょう。この場合、「一生懸命頑張りました。」と本人の満足度は得られるのでしょうが。人事マンの評価は、低くなってしまいます。
知識の半分もだしていない余裕を持った話の方が、その底の見えない分、魅力を倍化させることもあります。
このように話をすると、「手を抜け」といっているように聞こえるかもしれませんが、その通りです。
ただ、手を抜くための努力をするといった点が重要です。
練習で100Km/hのスピードボールしか投げれない投手が、本番の試合で、120Km/hで投げるのは、無理です。体を壊してしまいます。120Km/hを試合で投げれるように、練習で、150Km/hのボールを投げれるように体を作っておくといったことと似ています。
面接でも、100%出し切ることに努力するだけでなく、100%以上の力を面接までに身につけておくことが重要です。
面接の前に、既に勝負が始まっているということです。
更に言えば、面接の場面では、すでに勝負が終わっている。
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